山しかない田舎暮らし

山しかない田舎の暮らしをありのままに・・・

朴木の香りで春を感じる

我が家(山)に自生する朴木(モクレンモクレン属)。国産の朴木は減少傾向にあり、中国からの輸入品もあるほどです。朴木の葉には抗菌作用があり香りが良いので朴葉寿司のように食品を包んだり、飛騨高山で有名な朴葉味噌のように焼き物に利用する等の優れた特徴があります。

 

・抗菌作用に優れている

 朴木に含まれているセスキペルテンは抗菌作用があり、特に黄色ブドウ球菌に対して抑制作用があると言われています。抗菌作用に優れている食品と言えば「酢」もその一つ。酢飯を朴葉で包む棒葉寿司はダブルパンチで細菌の増殖を抑えることが出来る優れた食品です。先人の知恵に驚かされます。

 

・香りが良い

 花はイチゴやメロンのような臭いがすると言われていますが、私は柑橘系?柚子?に似た臭いがすると感じます。生の葉は甘い香りと木の香りがします。葉を乾燥させて焼くと香ばしい香りがします。ただ、乾燥させると香りが落ちるので、香りを楽しみたい方は生の葉を利用することをおすすめします。

 

・器としても優秀

 生の葉は破れにくい特徴があります。乾燥させると火に強くなるので乾燥葉の上に料理をのせて、火で炙ることも可能です。ただし、あくまでも乾燥葉なので油断すると燃えます。火加減に注意が必要です。

 

・生薬としても利用できる

 幹や枝の皮を乾燥させて細かく砕き生薬とします。「厚朴(コウボク)」という生薬になるようでセスキテルペンの効果で腸の蠕動運動を促したり、気管の働きを整えるようです。私の祖母が「自家製厚朴」を作り、幼少の私に飲ませてくれました。

幼少期から胃腸の弱かった私を気遣って作ってくれて、愛情のある生薬でした。

が、数回服用後に激しく胃が痛くなり受診の結果、急性胃腸炎になった思い出があります。

「自家製厚朴」と急性胃腸炎の因果関係は分かりませんが、「自家製厚朴」を作るのは止めた方がいいと思います。

 

以上のような優れた特徴がある朴葉は5月~6月の葉は柔らかく使いやすく、7月になると葉が固くなり調理にむかなくなります。我が家では防虫をしないので虫に食われてしまいます。

今のうちに保存ように取っておきたいと思います。

 

亡くなった祖父が朴葉で包んで蒸した魚が好きだったので、思い出の料理として今でも時々作ります。

朴葉を使った調理についても近日投稿します。