山しかない田舎暮らし

山しかない田舎の暮らしをありのままに・・・

ホタルを見て、責任と特権の行使を考える

先週、ホタルを見てきました。

前のブログで蛍が見られなかった話をしましたが、ご近所様にホタルが出たことを教えていただき、ホタル見物ができました。

 

前回の場所から200メートルほど離れた場所に生息していました。

前回の場所は一昨年までは生息していたのですが、今年は一匹も飛んでいませんでした。ホタルがいなくなった理由は、カワニナが居なくなったからです。

 

近年の豪雨の影響でカワニナが生息していた小川が決壊しそうになりました。

決壊を防ぐための措置が小川をU字溝にすることでした。

U字溝のおかげで決壊せずに安全に生活することが可能になり、安定した水量が確保できることで農作物の収量も確保できました。

ただ、コンクリート製のU字溝にはコケや有機物が付着しにくく、それらを食べて生育するカワニナが生息できなくなりました。

ホタルの幼虫はカワニナを餌にします。カワニナが居なくなればホタルの幼虫も成長できなくなります。

 

生態系を維持することも大切ですが、安全に生活することも大切です。特に少子高齢化が進む田舎は、災害が起きた時に迅速な対応がとれず、被害が拡大する可能性もあります。また、半自給自足で生活しているため、農作物の収量減少は生活に直接かかわる大きな問題になります。

 

ホタルをみて「この生態系を保存しなければならない。」と思う反面、「安全に生活することも考えなければ」と考えがまとまりません。

しかし、「生態系の保存」と「安全な生活」を両立させることが出来るのは、その土地に住む人々の責任であり特権です。

私もその責任を感じながら特権を行使していきたいと思います。